結論
あらゆる物事が、「面倒くさくない」ほうへ進み、人は極力「判断しなくなる」
「買い物」に関するあらゆるプロセスはゼロになる
本書では、買い物そのものはなくならないものの、買い物に関する「プロセス」は限りなくゼロになるだろうということを言っています。
例えば、わざわざ買い物するために「お店に行き、商品を見て、値段を確認し、少しでも良くて安い商品のために移動し、手に取り、現金を出して買い物し、持って帰る、なくなればまた買いに行く」こういったプロセスはほぼゼロになる。
人は「楽なほうへ」進み続けている
本書は新型コロナが流行する前の2019年11月に発行されている。
帯には「衝撃予測!」と書いてあるけど、2021年5月現在正直あまり衝撃ではない(あるいは、私がオフラインの売り場をオンラインとどうつなげるか?というような仕事を長くやってきたせいもあるかもしれないけど)内容です。
本書で書いてあることは、現在ほぼ現実のものとなっているし、おそらく今後もより人は「楽なほう」へ進み続けるのだと思います。
現在でもスマートフォンでECサイトを開けば、自分のよく買う商品がぱっと出てきて1クリックで買って(あるいは定期便に登録されていればそれすらなく勝手に送られてくる)家まで届く。限りなく一番安い値段で。
よく買う商品に関連する商品はサイトがレコメンドしてくれるし、そのレビューは誰かが書いてくれている。
ともあれ、その商品サービスが良いか悪いかの判断を他人に任せる事は実は私たちの生活様式を一変させてもいるのだ。先程のランチもそうだが、私たちは生活の中で自分で選択することを減らす方向にシフトしている。一説には決断をするために私たちの脳は疲れていると言われる。私たちは本当に大事な決断をするためその他の事はレビューにお任せすることが増えているのかもしれない。
商品がたくさんある、は強みではなくなる
これまでアマゾンと言うと品揃えが豊富であることが強みであったが、今は品揃えが豊富なことに満足する消費者が減っている。先にも述べたようにたくさんある中から選ぶ事はとてもめんどくさい。消費者にとっての価値は商品がたくさんあることではなく、自分の欲しい商品が早く見つかって買い物時間が短縮されることだ。
倉庫にどれだけたくさんの商品が蓄えられているのかは正直、我々買う側としてはどうでも良くて、本当に必要な商品が2つか3つ目の前にあって、どれにします?これがいいんじゃない?とされればそれでいい。
それが、過去の購入履歴だけでなく、家族構成や気温湿度、体調や気分などのデータから最適な商品とタイミングで提供される。そんな未来はきっとくるんでしょうね。
朝起きたら首寝違えて痛い!となったら、スマートウォッチ(あるいはそれに相当する服などのデバイス)が検知して、今までの薬の履歴と体質、声の調子から少し強めの薬を処方して家に10分後にはドローンで届ける、みたいな未来がきてもおかしくない。
歯を磨いている間にとどく。
それらはサブスクリプションモデルに近いモデルで決まった金額内で提供されるサービスとして提供される。
さて、2025年には、どこまで実現されているでしょうか。
参考図書
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食の分野はまだまだ解決しないといけない事が多いけど一歩づつ人が関与しない仕組みが構築されつつありますね。