Amazonプライムビデオのオリジナル作品である「結婚するって、本当ですか?」。
    非常に面白いです。
    何よりも、全編に散りばめられたAimerさんの歌がいい。
    Aimerさんの歌が好きな人には、とくにおすすめな作品です。
    今回は、作品の内容よりもAimerさんの歌を中心に作品を紹介したいと思います。
    簡単に作品紹介
「結婚するって、本当ですか?」は若木民喜さんによる漫画を原作として、Amazonオリジナル作品として映像化された作品です。
    猫好きメガネ男子と地図マニアのコミ症女子が主人公。
    働いている旅行会社が独身者を中心に海外支店への転勤者を決めると発表したことによって、お互いの一人生活を守るために嘘の結婚で乗り切ろうと企画したことから始まるラブコメディです。
    逃げ恥のように「結婚からはじまる恋愛ドラマ」のジャンルになるかと思います。
    猫好きメガネ男子に佐藤寛太さん、地図マニアのコミ症女子に葵わかなさんが出演。
    Aimerさんの主題歌および挿入歌
本作はAimerさんの主題歌および挿入歌がたくさん使われています。
    主題歌(全話共通) Ivy Ivy Ivy
    第1話 トリル      (30分ころから)
    第2話 悲しみの向こう側 (15分ころから)
    第3話 ever after    (27分ころから)
    第4話 六等星の夜    (22分ころから)
    第5話 Ref:rain     (28分ころから)
    第6話 コイワズライ   (11分ころから)
    第7話 星の消えた夜に  (25分ころから)
    第8話 星屑ビーナス   (27分ころから)
    第9話 グレースノート  (31分ころから)
    第10話 あなたに出会わなければ〜夏雪冬花〜(8分ころから)
    いかがでしょうか?
    まるで、ベストアルバムかのようにふんだんに挿入歌が使われています。
    第1話 トリル (30分ころから)
嘘の結婚報告をしたあと、二人の嘘の馴れ初めを作るために地図マニアのコミ症女子本成寺莉香がひとり横浜でデートをシュミレーションをしているときに流れます。
    莉香は子供の頃から地図を眺めながらバーチャル旅行をするのが趣味で、ひとりで脳内で自分と語り合うことができれば他に何もいらないような人物。
    Aimerさんの歌は、この歌に限らず、「ひとりぼっちの夜を過ごしている人に寄り添う」ような歌が多いです。
    莉香は「ずっとひとりで生きていくんだろう」と考えながら生きてきたのに、海外赴任したくないからとはいえ、今までの自分では考えられないような突拍子もない行動で嘘の結婚をしてしまい、バーチャルとはいえ、誰かと一緒に生きている人生を考えてみたタイミングで、流れる「トリル」。
    そして、猫好きメガネ男子大原拓也も合流して一緒に夜の観覧車に乗ります。
    拓也に莉香が言います。
    「まるで普通の人生みたいです。」
    まだ暗い夜の中にいる莉香と拓也ですが、これから星を求めて変わろうとしているタイミング。
    まさに、トリルのように不安定だけど行ったり来たりしながら変わっていくよを表しているように思います。
    第2話 悲しみの向こう側 (15分ころから)
一緒に住んでいると嘘をついて会社の同僚をもてなして返したあとに二人で洗い物をしている場面で流れます。
    莉香は子供の頃から地図を眺めるのが趣味だったと拓也に話します。
  「それキラキラしていますよ。」と拓也
    「全然キラキラしていません。」と莉香
    「あの莉香さん、僕もたいてい木の役でした。学芸会の話です。」と拓也
    「胸がぎゅっとする。なんだこれは。」
    ふたりが徐々に惹かれ合っていく場面。
    「悲しみの向こう側」の歌詞は結構悲しい歌詞です。
    この場面では、二人がこれまで歩いてきた悲しい過去をお互いに打ち明けながら、誰とも一緒に生きていくことはできないんだろうな、と漠然と諦めていたふたりが、お互いに次第に惹かれだしていて、そんな自分に戸惑っている状況です。
    どちらかというと悲しい過去を振り返る部分よりも、未来に向けて悲しみの向こう側に目を向け始めていることを表しているように思います。
    第3話 ever after (27分ころから)
拓也の実家の田舎にやってきた莉香が、拓也のおばあちゃんの畑を手伝っている時に流れます。
    阿蘇の自然に触れて心地よく景色を見ているときに莉香が過労で倒れてしまいます。
    拓也は両親と兄弟に結婚が嘘であることを伝えます。
    莉香が起きた夜に2人で田舎道を散歩した時に莉香がいいます。
    「もしかしたら私楽しいのかもしれません。」
    「大原君との出会いが私を不思議なところに連れて行くんです。」
    「旅行はたくさんしたけど、こんな旅は初めてです。」
    「こんなこと考えちゃダメなんでしょうけど。」
    この不思議な体験、2人にしかできない旅。これがもしかして結婚?
    「ever after」はそばにいてほしいという
    Aimerさんとしては珍しいストレートな?ラブソングです。
    ふたりがお互いを好きであることを意識してしまった回です。
    第4話 六等星の夜 (22分ころから)
会社の先輩が離婚をすることになり失踪してしまって、子供が父親を探して会社に来た時に流れます。
    会社の上司が、拓也に子供と一緒に行くことを薦めると拓也は子供と一緒に父親を探すことになります。
    会社の上司は拓也が子供に寄り添うことができる性格の持ち主だと見抜いていたんですね。
    なかなか見つからない父親。子供は拓也に言います。
    「昨日が良かった。昨日に戻りたい。」
    やっと父親は見つかりますが、お酒を飲んで少しおかしくなってしまっています。
    「こんな思いするくらいなら結婚なんてするんじゃなかった。」
    「六等星の夜」は、「終わらない夜に輝く光を」ということを歌った歌です。
    六等星とは目に見えないような淡い光の星ですが、真っ暗な夜には六等星であっても光を照らしてほしいという願いが込められているのだと思います。
    第四話の最初までお互いに好きな気持ちが高まっていた2人ですが、第四話の最後ではお互いにお互いとの距離をどう取ればいいのかわからなくなってしまいます。
    「スイッチオフ。スイッチオフだ。」と莉香は自分に言い聞かせます。
    第5話 Ref:rain (28分ころから)
後輩のごんちゃんが出会いサイトで知り合ったカオリンと結婚します、と拓也に報告したタイミングで流れます。
    拓也は、「俺もちゃんとしなきゃな」と思います。
    第四話でお互いにどう接したらいいかわからなくなっていた2人ですが、酔っ払った莉香が拓也にどう思っているのか迫ると拓也は莉香とお付き合いしたいと告白していました。
    しかし、莉香は本気だとは思えず戸惑います。
「Ref:rain」は、恋は雨上がりのようにの主題歌にもなった曲です。
    相手のことがまるで自分の一部かのようになってきてしまって戸惑う気持ちが歌われていますが、莉香は自分の気持ちと拓也が自分を好きな気持ちが信じられず戸惑います。
    第6話 コイワズライ (11分ころから)
莉香が拓也の幼馴染のナオに拓也とデートすると話すシーンで流れます。
    「今度デートします。」
    「大原君が私に抱いている幻想を消すためです。」
    「私はつまらない人間なんです。」
    「それでいいんです。」
    莉香は拓也が自分を好きだという気持ちが信じられず、いつも通りの自分の休日の姿を見せてがっかりさせようと玉川上水を散策するデートを敢行します。これで嫌われるだろうと考えますが、拓也はむしろ楽しんでしまっています。
    「コイワズライ」は、好きな人に素直になれない気持ちを歌った歌です。
    本作での莉香は自分に自信が持てず、本当の自分を曝け出したら嫌われると思い込んでいる。
    莉香は心の中で思います。
    「あれ、なんだろう。これ、泣きそうだ。」
    「スイッチオフ。なんで出来ないんだろう。これじゃ繰り返しだ。今回もこれでいいの?」
    第7話 星の消えた夜に (25分ころから)
会社の企画のために2人で暮らしているふりをすることになったふたり。
    2人で銭湯に行った帰り、拓也が先に帰ってしまったと思った莉香だったが拓也は待っていて夜の街を2人でマニアックな番組の話をしていつか一緒にまた行こうと話している時に流れます。
    ふたりはお互いを意識するあまり眠れない夜を過ごします。
    「星の消えた夜に」は、星が消えてしまったとしても好きな君を照らすよ、というメッセージの歌です。「何よりも確かなことがある。これが愛なんだ。ほら夜が明けるよ。ほら夜が開ける。」
    擬似で同棲することでお互いに生活も含めて結婚について考え始めるふたり。
    第8話 星屑ビーナス (27分ころから)
会社の上司である黒川さんが海外赴任することが決まり、戸惑う莉香。
    自分がついた嘘のせいで上司が海外赴任することになってしまい本当にこのままでいいのか自分に問いかける時に流れる。
    「星屑ビーナス」は、失恋ソングです。
    「笑っていたのは強がりからじゃなく、泣き顔なんかもう見たくないでしょ?」
    悲しい歌詞です。
    莉香は自分がついた嘘のせいで周りに迷惑をかけていることに耐えられなくなって拓也に別れを言います。
    「ここで過ごした時間はとてもキラキラしていました。」
    「本当は離れたくありません。でももうこれ以上は。」
    拓也は引き止めようとしますが、莉香は鍵を置いて出て行ってしまいます。
    第9話 グレースノート (31分ころから)
莉香が母親に紹介された男性とスカイツリーでデートをしている時に流れます。
   拓也と莉香は、会社の同僚に結婚が嘘だったと告白しふたりの偽装結婚をやめていました。
    「グレースノート」は、「見慣れた景色に何かが足りない」ということを歌っている歌です。
    莉香はデートした男性に誰か思っている人がいるのか聞かれて答えます。
    「誰もいないです。私はひとりがいいんです。」
もうそこになくてはならない存在になっていたふたり。
    不在が存在よりも大きな意味を持ってしまう関係になっていたということでしょうか。
    第10話 あなたに出会わなければ〜夏雪冬花〜(8分ころから)
拓也が幼馴染のナオに、「次嘘ついたら絶好やけん!」と怒られて、莉香の元に走るシーンから流れます。
  莉香を追いかけて追いかけてスカイツリーから横浜まで走ります。どんだけ。
    「あなたに出会わなければ〜夏雪冬花〜」は、夏に降る雪や、冬に咲く花のように奇跡のような出会いを歌った歌です。
    第1話で乗った観覧車に再び乗ったふたり。
    お互いに気持ちを言い合って、頂上についた瞬間にプロポーズをします。
    (第1話で莉香が勝手に考えていたプロポーズのシーンと一緒)
    いかがでしたでしょうか?
    Aimerさんの歌に乗せて流れる全10話。
    原作の漫画があるので、特別そういう話を作ったというよりは、話に歌をはめていったのだとは思いますが、Aimerさんが良い歌をたくさん持っているので絶妙にリンクできたのだと思います。
    ごんちゃんとカオリンの話や黒川さんの家庭の話などサブな話も含めて話もとても良いですし、Aimerさんの歌がリンクしてさらに良いドラマになっています。
     













 
 
 
 
