【Netflix】「この恋は初めてだから」は、「逃げるは恥だが役に立つ」が好きな人にもおすすめしたいこれぞラブコメという王道ラブコメ。

2022年4月27日水曜日

Netflix ドラマ

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先日ご紹介した「空から降る一億の星」の主人公でもあるチョン・ソミンさんと、イ・ミンギさん主演の「契約結婚ラブコメディ」。

まさにラブコメ!という作品で、とにかく楽しい気持ちになりたい方におすすめ。
でも、ただラブラブしていたりコメディしているだけでなく、ちゃんとテーマもあるので、気難しいおじさんでも楽しんで見れます。
チョン・ソミンさんは本作のほうがずっと魅力的でこんなに可愛らしい人だったのね!と思ってしまいました。2017年のドラマ。


公式サイトはこちら



逃げるは恥だが役に立つと同じ設定?

事前情報なく見てあまりに面白くて気がついたら一気に2話まで見てしまってびっくりした作品。
途中から「あれ?これ逃げ恥と同じ設定じゃない?」ということには気づいたのですが、どうやらネットでも当時話題になっていたよう。
ただ、本作が逃げ恥と同じような設定だからつまらないなんてことは全然なく、逃げ恥も本作「この恋は初めてだから」も両方ともすごく面白いので、ぜひ両方とも見てほしい。


あらすじ

脚本家を夢見て安月給で頑張るユン・ジホ(チョン・ソミン)は、弟のできちゃった結婚をきっかけに住むところがなくなり、家を探すがお金がなくまともな家が見つからない



一方で、ナム・セヒ(イ・ミンギ)は、同居していた男が掃除しない猫の世話をしないなど求める契約に違反するため6人も同居したが納得のいく同居人が見つからない




友人の紹介でお試し同居を始めるジホとセヒだがお互いに仕事が忙しく男同士、女同士だと勘違いをしてお試し期間の一週間を過ごし、ジホの几帳面な生活が気に入ったセヒは、「すごくいい」として契約をしてしまう。

お互いに会わないまま始まった同居生活だが、ある日たまたま居合わせた居酒屋の帰り道のバス停でキスをしてしまったふたり。もう会うこともないだろうと思っていたら、なんと同居人であることを知ったふたり。



別々に暮らそうとするが、お金のないジホと理想的な同居人のいないセヒはお互いに契約結婚するという形で同居をスタートする。


本作の見どころ


模索する夫婦の形

このドラマが韓国で放送されたということは、日本だけでなく韓国でも「夫婦とはなんなのか?」「結婚とはなんなのか?」という疑問があるということだと思います。
むしろ、日本以上に家族付き合いなど大変そうで、結婚なんてする必要ある?と思ってしまいそう。

本作でも、逃げ恥でも、主人公のふたりは
出会う → 恋に落ちる → 結婚する
という流れではなく、
出会う → 同居のために結婚する → 恋に落ちる
という一般的な流れとはステップの違う順番で惹かれ合っていきます。

共通するのは、「好きだから結婚する」ではなく、
二人が生きていくために結婚というシステムを利用する
という点。




結婚は、人間という動物の特性にあわせて考えられたシステムであるとすると、その使い方はもちろん1つである必要はなく自分たちにとって最適な使い方があるはず。

しかしながら、逃げ恥でも本作でも、自分たちの中にある常識と、家族含めた周りの人間たちの常識と戦いながら常識を覆していかなければいけない。

どう考えても合理的なことでも、非合理的な常識のほうが強いなんてなんかおかしな話ですが、まだ現代でもそういう時代ですね。


友達である2組のカップルも結婚に向かって悩みを抱えている。

ウ・スジ(イ・ソム)とマ・サング(パク・ピョンウン)は、性に対して奔放なスジにサングが翻弄されるような、まさに女王様と奴隷のようなカップルだが、スジには人には言えない家族の悩みがある。スジが抱える家族の悩みに対してサングが男気を見せてみたりして、結婚する気がまったくなかったスジが変わっていく。


正直このふたりに関しては最初そんなに好きなカップルではなかったのですが、見れば見るほど好きになっていってしまい、最後には一番応援していたカップルになっていました。
韓国ドラマの魅力は脇役だと思っていた人たちがいつの間にか主役級の魅力を放っているところですよね。


ヤン・ホラン(キム・ガウン)とシム・ウォンソク(キム・ミンソク)は、7年も付き合っているが、ウォンソクが仕事で夢を追いかけていて全く結婚する気がない。ホランは結婚を急かすが。
このふたりに関してはホランみたいな女子っているよなぁ、バカだなぁと思ってみていたのですが、途中でウォンソクのホランを傷つける行動に心底軽蔑し、最終回間際には二人の将来を応援しているおじさんの心になっていたという、なんだかんだと心の浮き沈みを一番持っていかれたカップルです。
結局最後には大好きになっている不思議。



主人公以外にも友達2組のカップルが模索する家族や夫婦の形というのにも注目です。



女性として生きるということ

逃げ恥でも、ゆりちゃん(石田ゆり子さん)や友達のやっさん(真野恵里菜さん)など女性の多様化しつづける生き方を描写していますが、本作でも女性としての多様な生き方だったり悩みだったりが描写されます。

登場する女性たちがとにかく魅力的。


ユン・ジホ(チョン・ソミン)

主人公のジホは、脚本家になるためにずっと努力を続けているが、なかなか思ったような仕事をやらせてもらえず事務所で寝ていたら3年間好きだった男に襲われそうになるど女性として生きていく上での生き辛さの中で必死に生きています。

一見、「普通の人」なのですが、作中でも言っているように、よくよく考えると「一番変わっている人」であるジホ。

ファーストキスのはずなのに初めて会った人にバス停でいきなりキスしたりとか、結婚式のドレスはどれも同じだから中古品で安く済ませればいいとか、夫の実家で家事手伝いをさせられたら自分の実家で同じだけ労働してこいだとか、好きなのに離婚しますといってどっかいっちゃうとか、よく考えると一番行動と考えがぶっ飛んでる。

結婚式でも全然やる気なかったのに、母親からのメッセージには大号泣。

若い頃にはわからなかったけど自分が子供を持つ身となると、こういった行動全てが可愛い。人間なんて本来はそんなに理性的な生き物ではなく、欲望や気持ちに素直に生きるとかなり変な生き物でそれらが全てかわいい。




ウ・スジ(イ・ソム)

大手企業に勤めており、高給取りではあるが、常に男からのパワハラやセクハラとも戦っている。
自身は性に奔放な性格で特定の彼氏を作るよりも男と寝たい時に寝る、というスタンスで生きている。
背中をすくっと伸ばした生き方で、誰にも負けない強さを兼ね備えているように見えるが、実は誰にも言えない家族の事情も抱えており自分の本当にやりたいことや、男性との付き合いも諦めている。

日本でも韓国でも、何かを守りたいと思っている女性にとって決して生きやすい世の中ではない。スジさんは、マ・サングという実はめちゃくちゃ頼りになるいい男に巡り会えたので良かったけど、本当に肩に力を入れて生きていかないと生きていけない世の中を変えたいものです。




ヤン・ホラン(キム・ガウン)

7年付き合っている彼氏と結婚したいと考えており、結婚できればすぐに仕事も辞めるつもり。ジホを含めた周りが結婚していく中で焦りはじめ彼を追い詰めていってしまう。

「結婚」という事象に憧れが強すぎて何のために結婚するのか結婚してからどうするのかなどについてはあまり考えが及んでいない。
この年代には結構こういう人がいる気がする。
正直、最終回間際までホランの事があまり好きではなかったのに、終わってみれば一番応援してた。

男性が一番、見誤ってしまうタイプの女性ではないかと思います。
男性は胆略的に、ステレオタイプで何も考えていないと思ってしまうけど、実は一番いろんな事考えていて知れば知るほど素敵な人。




弟の嫁イ・ウンソル(チョン・ヘウォン)

ジホが家を出なくてはならなくなった原因である、弟の嫁役に、チャン・ヘウォンさんが出ています。最初見た時に、あれ?どこかで見たことある!と思ったのですが、「その年、私たち」のチェラン役で出ていた人でした。
弟の嫁としていきなり妊娠しており、ちょっとづつしか出てこないのですが、弟夫婦もそれなりに夫婦としての悩みを抱えながら生きていることが伺えます。
愛すべきほんのちょい役がいるとドラマがより楽しく見れます。

チェ・ラン、ジウンとの結婚おめでとう!と勝手に思いながら見てしまった。





最後に

逃げ恥と設定似ているし、話として変な方向にいったり、もうそれいいよみたいな同じエピソードの繰り返しみたいな感じで、途中からつまらなくなるのかなぁと心配しながら見ていたのですが、逃げ恥に負けず劣らず、最終回まで極上のラブコメでした。

チョン・ソミンさんがとにかく魅力的で、相手を好きになりはじめて手を繋いだシーンで、エレベーターの中で何度も右斜め上を見る仕草とか、本当に素晴らしい。

もう30歳だし若い子みたいにはキャッキャ出来ないけど、でも初めてでドキドキするしみたいな微妙な心情を本当に綿密に計算して表現している。



本作、公開当時は結構話題にもなったようなのですが、私と同じようにNetflixにおすすめはされたものの、どうせよくあるラブコメもので1話目でもういいわとなるんでしょと思ってみていない方はぜひ見てみてください。

久しぶりに心からおすすめできるラブコメです。





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