【書評】子供が将来つく職業は65%は今はない職業である〜「データ・ドリブン・エコノミー」〜

2021年5月28日金曜日

経済 仕事 子育て 書評

t f B! P L



子供が語る将来の夢にどう応えるか?

子供がある程度の年齢になってくると、将来は〇〇になりたい。
〇〇みたいな職業につきたい。という話をするようになってきます。

医者になりたい、建築家になりたい、小説家になりたい。スポーツ選手になりたい。
プリキュアになりたい。
そんな話をされて何を思いますか?

本書では、2011年に小学校に入学した子どもたちの65%は今はない職業につくだろうという話を紹介しています。


データが変えていく未来

確か2016年ころだったかと思いますが、私の周りではデータは現代の石油だ!と声高に叫ばれていました。
そ の頃は、へぇくらいにしか思っていませんでしたが、現在では石油かどうかはわからないけど、たしかに重要な意味を持つものである、ということに異議を唱える人は少なくなっているのではないでしょうか。

先日ご紹介したホモデウスでも、データとAIが神になる未来を予想していました。


本書、データドリブンエコノミーでは、データが変えていく社会や産業、職業などを紹介し将来を予想していきます。


「データドリブンエコノミー(データ駆動型経済)」とはリアルな世界から集めたデータが新たな価値を生み出し、 あらゆる企業、産業、社会を変革していく一連の経済活動を指す。

(中略)

経済学者のピータードラッカーは「蒸気汽関が鉄道の登場を促し、 鉄道の登場がめぐりめぐって郵便、新聞、銀行等の登場につながった」と喝破した。鉄道と言うインフラの整備があらゆる産業の変革を引き起こしたことの重要性を指摘したものだ。
(中略)
ドラッカーの言葉を現代に当てはめるとこんな未来が予測できる。
「ICTがインターネット、スマートフォン、クラウド、センサーなどの登場を促し、これらの復旧がめぐりめぐって新たな産業や社会制度の登場につながった。」

インターネットバブルが2000年頃にはじけ、2008年にリーマンショックで再びバブルがはじけてからまだ10年ほどしか経っていない。
そう考えるとデジタルが社会の隅々に行き渡る真の意味でデジタル社会が到来するのは今から約20年後の2040年以降になるのではないかと考えられる。

2011年にニューヨーク市立大学大学院センター教授のキャシーデイヴィッドソンはこう語っている。
2011年にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は大学卒業後今は存在していない職業につくだろう。
それほど職業は変わる。

暗い未来にさせないために


どう考えても日本の未来は暗い。暗すぎる。
でも、当たり前だけど自分の子供をその暗い未来に進ませたい親なんていない。

で、あれば、どうやってその暗い未来を変えていくかが重要になってきます。

多くの人が推奨しているように、「日本という国を捨てる」というのも、もちろん一つの選択肢でしょう。
そのためのマインドだったり言語だったりをきちんと与えていく。

ひとつには、日本という国を変えていく。
もしかしたら国という単位がなくなるかもしれないけど。

そのためには、どう考えても今のまま朝会社に行って8時間働いてみたいな社会ではどう考えても日本は暗い。
働く人の人数も、消費する人の人数も減って生産性は諸外国に比べて圧倒的に低い。

少ない労働時間でどうやって生産性をあげて、どうやって人々が幸せを感じられる社会を作るかその一つの提案が本書の中にはあるかと思う。

参考図書




今週の気になったニュース


日本の国際特許の数が少ないということがん日本の将来を暗示しているという話。
この話がそのままそうかという話はあるけど、あらゆる状況が指し示すように日本の将来は非常に良くないというのは疑いようもなく確からしい。


このブログを検索

最近のTOP10

QooQ