主な登場人物
チョ・イソ(キム・ダミ):パク・セロイに恋をしタンバムのマネージャーとなる。
チャン・デヒ(ユ・ジェミョン):チャンガの会長。お金と権力でセロイを抑えつける。
チャン・グンウォン(アン・ボヒョン):会長デヒの息子。セロイと因縁を持つ。
チャン・グンウォン(アン・ボヒョン):会長デヒの息子。セロイと因縁を持つ。
オ・スア(クォン・ナラ):セロイの初恋の人。
あらすじ
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セロイが土下座をし、会長デヒは満足そうに高笑いする。
しかし、セロイは悲しそうな顔で聞く、グンウォンはどこですか?
デヒは言う。
「人生最後のイベントだったのに残念だ。そんな土下座のために俺はまた息子を捨てるのか。」
そして、グンウォンの居場所を教える。
デヒは言う。
「君は俺にひざまずいた。今の気分はどうだ?」
セロイは言う。
「情けないです。会長はどんな気分ですか?こんなふうに土下座をさせて嬉しいですか?爽快ですか?今まで復讐だけを胸に生きてきました。チャンガの会長チャンデヒ。憎き敵。僕を地獄に突き落とした人でありながらすごい男でした。価値観は違えどもリスペクトしてました。だから、あんたに勝つことに人生の全てを懸けた。この闘いにはそれだけの価値があった。それほどの男が勝つために人質事件を利用するとはね。こんな老いぼれのあとを十数年も追ってきたとは情けなくてたまらない。それだけです。」
イソとグンスはヤクザとグンウォンに挟み撃ちにされていた。
イソは、グンスを囮にして逃げ出す。
イソは畑でヤクザに追い詰められるが、そこにセロイとスングォンがやってきて車で突っ込む。エアバッグのおかげで助かった2人は、イソを助け出す。
ヤクザの相手はスングォンが。そして、セロイはイソを連れて逃げるがグンウォンが追い詰めてくる。
セロイはイソに言う。
「すごく会いたかった。不思議だ。頭の中も心の中もお前でいっぱいだ。お前もこんなだったのか。こんなにもドキドキするんだな。愛している。愛しているんだ、イソ。心から愛している。」
グンウォンが追い詰めてきたとき、セロイはイソに逃げろという。そして警察を呼んでこいという。
イソは代表が死んだら私も生きていけないと言うが、走りだす。
グンウォンと一騎打ちになったセロイは、ボロボロになりながらもなんとか勝つ。
イソは過去の回想で言う。
「時々こう考えます。生きていても意味がない。人間の人生なんてたかがしれてるわ。100年も生きられずどうせ死んでしまうのに幸せを求めてあがくなんてバカみたい。いっそ生まれてこなければよかった。面倒くさい。」
セロイは答える。
「そんなに面倒なら死ね。神様のつもりか。人生はわからないだろ。俺は仕事のあと毎日この道を走る。明日おきたらまた店を開けて今日と同じことをするだろう。同じ毎日のようでも、明日のことなど誰にもわからない。俺と喧嘩したスングォンは今店のスタッフだし、俺を営業停止にしたお前はマネージャーだ。同じ毎日は1日もなかった。つらい日も悲しい日もたくさんあったけど、生きていれば時々面白いことも起きる。特にお前が来てからは、毎日ワクワクしてる。退屈な毎日でもいつかはときめくようなことが起こるかもしれないぞ。」
スアは、警察にチャンガの過去の不正を告発する。
チャンガは検察に家宅捜索され、加盟店も結託して理事会は売却を検討する。
カン専務はチャンガの財務処理をするためソウルへ戻る。
イソの母親は娘を危険な目に合わせるなんてとセロイに怒る。
そして責任を取れという。
セロイは、「はい。責任をとります」という。
イソは喜んで「責任を取ると言ったわね。」という。
セロイは「言ったことは守る」という。
イソは「私のこと好き?」と聞く。
セロイは、「いや、愛している」と答える。
会長デヒは、チャンガを守るため、各方面へ連絡し今回だけ助けてくれと懇願する。
トニーのおばあちゃんにも連絡するが、あんたが頼む相手は私じゃなくほかにいるだろと言われてしまう。
そして、会長デヒはタンバムへ向かう。
そこには、セロイとイソがいる。
スンドゥブチゲでデヒをもてなすセロイ。
チャンガの買収を進めていると話す。
カン専務に運営は任せ名前は変えるという。
会長デヒはお金を忘れてきたといい、他のもので払ってもいいかと言う。
そして土下座をする。
セロイの父親とセロイにひどいことをしたこれで許してくれと頭を下げる。
セロイとイソは冷ややかな顔で見届け、言う。
「夢見ていた光景なのに心から喜べない。グンスに対して面目ない。顔をあげてください。僕を甘く見てますね。僕は商売人です。全てを失った人から謝罪されたからといって買収を取りやめるとでも?これはビジネスです。会長。」
そして、泣き崩れる会長デヒを後に残してセロイとイソは出ていく。
チャンガはICに買収される。
買収が決まった株主総会でセロイは言う。
「商売で最も大事なのは、人と信頼です。お金より人を大事にします。利益より信頼に重点をおきます。みなさんとともにもう一度新たな繁栄を目指しましょう。」
グンスは、ヒョニとスングォンにやったことを謝りにタンバムに訪れる。
帰り道イソにあったグンス。
「最後に握手をしないか?僕には別れをする資格もないよな。」と聞いたグンス。
イソはぎゅっと抱きしめて
「十分に資格はあるわ。確かに悪いことをしたけどあんたは、気持ちに忠実だった。受け入れられないけど伝わってきたわ。気持ちを利用してごめんね。ありがとう。元気でね。」
梨泰院に出来た新しい店を偵察にきたイソとヒョニは、店の社長がスアであることを知る。
イソは、セロイと付き合っていると言い放つが、スアは頼んだわよと言う。
イソは怒って帰ってしまう。
久しぶりにイソとセロイは2人で梨泰院を訪れる。
「代表と私は何から何まで違うけど、ひとつだけ似ているわ。人の温もりを知らない。ずっと前に過去の話をしてくれたでしょ。そのときに思ったの。苦しみを癒やしてあげようと。苦しみからも寂しさからも救ってあげたかった。代表の苦い夜を甘くしてあげたかった。代表のことを考えると空虚な日常が代表で満たされるの。ありがとう。愛している。私が幸せにしてあげる。」
補足と勝手な考察
チョ・イソ、置き去りにして逃げる、そして愛される
第16話は、救出に訪れたセロイがドサクサに紛れてイソに告白します。
イソは最初頭でも打った?と訝りますが、嬉しそう。
長年に渡って思い続けたイソの思いが通じた瞬間でした。
そして、イソの事を一途に思い続けたグンスを置き去りにして逃げるという相変わらずのイソぶり。ぶれない。
エピソード7の勝手な考察でも書きましたが、まさにイソにとってはセロイ以外は価値がない状態。
女が愛するときには、男はその女を恐れるがいい。愛するとき、女はあらゆる犠牲をささげる。そしてほかのいっさいのことは、その女にとって価値を失う。
セロイ、会長デヒを敵と認めず
最終回は、会長デヒにとっては本当に切ない回でした。
セロイにこんなことを言われてしまいます。
「それほどの男が勝つために人質事件を利用するとはね。こんな老いぼれのあとを十数年も追ってきたとは情けなくてたまらない。それだけです。」
肉体的にも経済的にも人間関係も崩れてしまっているときにこれは本当に痛い。
今まで、お前だけは許さない!と向かってきてくれていた敵にすら、あんたもういいわ、と言われてしまっている。
ニーチェはツァラトゥストラの中で敵について以下のように語っています。
われわれはわれわれの最善の敵から、いたわられることを欲しない。またわれわれが真に愛してる者たちからもいたわられることを欲しない。だから、君たちもわたしが君たちに真実を語ることを許してくれ。戦いにおけるわたしの相手よ。わたしは君たちを心の底から愛する。わたしは君たちと等しい者であるし、等しい者であった。そしてわたしは君たちの最善の敵でもある。だから、君たちもわたしが君たちに真実を語ることを許せ。わたしは君たちの心の憎しみと妬みについて知っている。君たちは憎しみと妬みに無縁であるほどには偉大でない。それなら、それらを恥じないほどには偉大であれ。
そして、第一話へループする。
第一話の冒頭で、チョ・イソは精神科医と話していますが、その会話の内容が最終回に出てきます。そして、第一話では語られなかった、セロイの「そんなに面倒なら死ね」のあとの言葉が語られます。
ニーチェの永劫回帰の思想は「何度でも同じ人生が繰り返される」というものですが、最終回にあえて第一話のエピソードを入れることで、第一話へループする演出をあえてしているのではないでしょうか。
セロイが毎日ワクワクしているんだ!と話している内容に呼応して、イソが最後
「代表のことを考えると空虚な日常が代表で満たされるの。」
といってします。
今まで生きていても仕方ないと思っていたイソがセロイによって生きる意味を見出した回でした。
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